5度のメジャー王者ブルックス・ケプカが、2025年シーズンを最後にLIVゴルフを離脱し、PGAツアーへの復帰を果たすことが明らかになった。PGAツアーが2026年シーズンに先立って新設した「リターニング・メンバー・プログラム(Returning Member Program)」の適用第1号となる。
「家族のそばにいたい」——円満な離脱
LIVゴルフ側の発表によれば、ケプカの離脱は「友好的かつ双方合意のもと」で行われた。LIVゴルフは声明で「2025年シーズンをもってブルックス・ケプカはLIVゴルフ・リーグでの競技を終了することで合意しました」と発表。ケプカ自身は「家族のニーズを優先し、自宅の近くにいることを重視する」と理由を説明している。
ケプカの離脱に伴い、スマッシュGCのキャプテンはテイラー・グーチが引き継いだ。
厳しい代償——5年間のエクイティ制限
PGAツアーへの復帰は実現したものの、その条件は決して軽いものではない。PGAツアーが示した主な制限は以下の通りだ。
PGAツアーの試算では、ケプカが失う可能性のある収入は約5,100万〜8,500万ドル(約78億〜130億円)に上るとされている。これは、LIVゴルフからPGAツアーへ戻ることの「コスト」を明確に示す数字であり、今後同じ道を検討する選手たちへのメッセージともなりそうだ。
他のLIV選手たちの反応
ケプカの決断とは対照的に、ブライソン・デシャンボー、ジョン・ラーム、キャメロン・スミスといったLIVゴルフの主力選手たちは、サウジアラビア資金のリーグに残留する意思を明確に示している。
特にデシャンボーは直近のLIVゴルフ大会を2連勝中と好調で、今週メキシコシティで開催される第6戦で前人未到の3連覇を目指す。ラームはLIVゴルフとメジャー大会の両立を続けており、今回のマスターズにも出場した。
PGAツアーの新時代を象徴する復帰
ケプカの復帰は、PGAツアーとLIVゴルフの関係性が新たなフェーズに入ったことを示している。「リターニング・メンバー・プログラム」の新設は、LIVゴルフ選手のPGAツアー復帰に道を開くものだが、同時に厳格な経済的ペナルティを課すことで、安易な移籍を抑止する仕組みとなっている。
ケプカは復帰後、ファーマーズ・インシュランス・オープンやウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープンなどのPGAツアー大会に出場する予定だ。全盛期にはPGA選手権3勝、全米オープン2勝を含む5度のメジャー制覇を達成した実力者であり、36歳となった今も十分な戦闘力を持つ。PGAツアーでの彼のパフォーマンスに注目が集まる。