「ルールを知らなくて恥をかいたらどうしよう」
そんな心配は今日でおしまい。
このページ1枚で月例に必要なルールが全部わかる。
1. 月例競技とは——普通のラウンドと何が違うのか
月例競技は「公式競技」です。
普通のラウンドとの最大の違いは、スコアの正確性が求められること。
具体的には以下の3点が異なります。
- 自分でスコアカードを記入する(マーカーと自分で確認・署名)
- マーカー(スコア確認役)が必要(通常は同組の他の人)
- スコアの記入ミスは失格につながる可能性あり
月例 = 「公式」という意識が大事。
ただしルールさえ理解していれば全く恥ずかしくありません。
2. 月例前日までにやること
月例スタートの前に、自分がやっておくべきことは3つ。
① ハンディキャップを確認する
所属クラブのHDCP表を確認します。
自分のハンディキャップは「そのコースで決まっている」ため、コースごとに異なります。
スコアカードの上部に「HDCP」欄があり、マーカーと同じ数値が記入されているか確認しましょう。
② ローカルルールの確認
各ゴルフ場には「ローカルルール」があります。
月例当日に配られるスコアカードの裏に印刷されているので、事前にチェックしておくと安心です。
- OBの定義(内側か外側か)
- 修理地の扱い
- ペナルティエリアの罰打数
③ スコアカードの見方を理解する
スコアカードには「グロススコア」と「ネットスコア」の欄があります。
- グロススコア:そのままのスコア
- ネットスコア:グロススコア - ハンディキャップ
通常、月例の成績表には「ネットスコア」で順位が出ます。
3. 当日スタートまでにやること
練習場でのアップ
練習場も「月例競技のコース内」なので注意が必要です。
本番ホール前に練習できるホールが決まっており、そこで複数回打つことはできません。
(=通常のラウンド前アップと異なります)
スコアカードの名前記入
スコアカードの「自分の名前」は自分で記入します。
プレーを始める前に、選手名・HDCP・マーカー名を確認します。
マーカーとの打順確認
スタート時に、同組のプレーヤーに「マーカーを務めてもらう人」と「自分がマーカーを務める人」を確認します。
通常は、プレー中に交代することもあります。
4. ティーイングエリアのルール(ここから競技スタート)
月例競技は、ティーショットから始まります。
ティーマークの位置
ティーイングエリアには「赤いティーマーク」と「青いティーマーク」があります。
- 赤いマーク:女性用(レッドティー)
- 青いマーク:男性用(バックティー・ブルーティー)
ティーイングエリア内であれば、マーク前後2クラブレングス以内の範囲で、自由な位置にボールを置けます。
空振りはカウント
これが初心者が最もやりがちな失敗です。
ティーショットで空振りした場合、それは「1打」としてカウントされます。
「打ち直します」は月例では通用しません。
打ち直しのルール
万が一ティーショットを失敗した場合は「打ち直す」ことができます。
ただし、打った分を全てカウントします。
5. OB・ロストボールのルール——最も重要!
このセクションが最も重要です。
初心者の多くはOBのルールを誤解しています。
OBとは
OB(Out of Bounds)とは、ゴルフコースの境界線を超えた区域です。
白いペグで示されており、その線を越えたら OB です。
OB時の罰打
OB = 1罰打 + ストロークアンドディスタンス
つまり:
- 元々の打数を数える(例:ドライバーなら1打目)
- その場所から再度打つ(2打目扱い)
- 合計すると「3打目」からの再スタート
暫定球の宣言(重要!)
OBの可能性があるときは、「暫定球を打ちます」と宣言して、別のボールを打ちます。
この宣言なしに複数のボールを打つと、違うホールのボールと混同される危険があります。
「暫定球を打ちます」の宣言は、プレーを早めるための重要なルール。
同組の全員が聞き取れるように大きな声で宣言しましょう。
ロストボール
ボールが見つからない場合も OB と同じ扱いです。
1罰打 + ストロークアンディスタンス
2019年改正:「暫定球の場所」ルール
2019年のルール改正により、暫定球は「元のボールより進んだ場所から打つ」という新ルールが導入されました。
従来は同じ場所から打ち直していました。
6. ペナルティエリア(旧ウォーターハザード)のルール
ペナルティエリアは、水や砂など特定の地形を示す領域です。
赤杭 vs 黄杭
- 赤杭(横断:側面的ペナルティエリア)→ 2選択肢あり
- 黄杭(コース内:通常のペナルティエリア)→ 3選択肢あり
黄杭の場合(3選択肢)
- 水の中から打つ(無罰・ルースインペディメント以外は触らない)
- 元の位置からドロップ(1罰打)
- 境界線から2クラブレングス以内にドロップ(1罰打)
赤杭の場合(2選択肢)
- 元の位置からドロップ(1罰打)
- ペナルティエリアの境界線から2クラブレングス以内にドロップ(1罰打)
ドロップの方法(2019改正版)
2019年改正以降、ドロップ方法が統一されました。
ショルダーハイ(肩の高さ)から、膝を曲げずにドロップ
従来は膝の高さから、という複雑なルールでした。
赤杭と黄杭で選択肢が異なります。
スコアカード裏のローカルルールを確認しましょう。
7. 救済エリアのルール——無罰で逃げられるケース
コース内の特定の状況では「無罰の救済」が認められます。
カジュアルウォーター
コース内に一時的に溜まった水。
ボールがある場所から、最も近い「救済エリア」にドロップできます(無罰)。
修理地
コース管理者が「修理中」と示した地域。
その区域内のボールは無罰でドロップできます。
動物の穴
モグラやウサギの穴でボールが引っかかった場合、無罰でドロップできます。
コースの境界物
立ち木の枝や、コース内の固定物に当たった場合の救済も規定されています。
8. バンカーのルール
バンカーは「罰の場所」ではなく、単に「難しい場所」です。
砂に触れてはいけない?
実は、バンカー内では「砂に触れてはいけない」という旧ルールは廃止されました。
(2019年改正)
現在のルールでは、バンカー内で砂をならしたり、ボールに砂をかけたりできます。
バンカー外のルースインペディメント
バンカー外の落ち葉や小枝は、自由に取ることができます。
アンプレアブル
バンカー内でボールが完全に埋まった場合は「アンプレアブル」を宣言できます。
(詳細は後述)
9. グリーン上のルール
グリーンはコース内で最も「ルールが厳しい」場所です。
旗竿を抜く vs 刺したままの2019改正
2019年改正で大きく変わったのが、グリーン上での旗竿の扱い。
パットを打つ時、旗竿が刺さったままでもOKになりました。
従来は「旗竿を抜かなければ罰打」でした。
旗竿はそのままで大丈夫。
ただし、同じグループの全員の確認を取るのが礼儀です。
ボールのマーク(位置確認)
ボールを拾い上げて別の場所に置く際は、タップや小銭でボールの位置を「マーク」します。
マークなしでボールを移動させると罰打です。
グリーン上での修理範囲
グリーン上の「ディボット跡」は修理してOKです。
ただし、ボールの軌線上にある場合に限定される場合が多いです。
10. アンプレアブル——どこでも宣言できる最強の救済
「アンプレアブル」は、どのシチュエーションでも使える万能な救済ルール。
3つの選択肢
- 元の位置から打ち直す(1罰打)
- ボール後方にドロップ(1罰打)
- ボール前方にドロップ(1罰打)
使いどころ
- 木の根に挟まった
- ボールが完全に埋まった
- 打つ姿勢が物理的に不可能
アンプレアブルは「1罰打を払うことで逃げられる」ルール。
スコアがダメなホールで使うと、逆に損することもあります。
11. スコアカードの書き方・アテスト
月例競技で最も重要なのが、実は「スコアカード」です。
自分の欄を確認
各ホールの自分のスコアが正しく記入されているか確認します。
このとき、マーカーと一緒にスコアを読み上げて確認するのが安心です。
マーカーと自分のサイン
スコアカードが完成したら、以下の2人が署名します:
- マーカー(選手のスコアを見ていた人)
- 本人(選手自身)
両者のサインがないと、スコアは成立しません。
提出前の最終確認
スコアカードを提出する前に、必ず以下を確認します:
- 合計スコア(グロス)
- ハンディキャップ欄
- ネットスコア計算
- マーカー・自分のサイン
記入ミスのペナルティ
スコアカードの記入ミスは「失格」につながることもあります。
特に「実際より低いスコアを記入」した場合は失格確定です。
12. 2019年ルール大改正——知らないと損する8つの変更
2019年は、ゴルフ規則が大きく改正された年。
以下の8つの変更を理解することで、月例での失敗が減ります。
改正1:旗竿が刺さったままでOK
前述の通り、グリーン上で旗竿を抜く必要がなくなりました。
改正2:ドロップの高さが変更
膝の高さから肩の高さに統一されました。
改正3:ペナルティエリアの救済が拡大
黄杭でも赤杭でも、より多くの選択肢が用意されました。
改正4:誤所プレーの罰が軽くなった
他人のボールを誤って打った場合、従来は失格でしたが、現在は2罰打で済むことが多い。
改正5:バンカー内での砂のならし
砂に触れることが禁止されなくなりました。
改正6:ボール交換のルール緩和
ボールが損傷した場合、確認後すぐに交換できるようになりました。
改正7:OB後の暫定球位置
暫定球は「元のボールより進んだ場所」から打つようになりました。
改正8:ルースインペディメント(落ち葉など)の除去
バンカー外やグリーン上で自由に除去できるようになった。
13. 初心者が月例で絶対やりがちな失敗10選
月例に初めて出た人が陥りやすい10の失敗。
これを回避するだけで、スコアと経験値がグンと上がります。
失敗1:空振りを打ち直す
ティーショットで空振りして、そのまま「もう一度打ちます」と再度打つケース。
これは2打としてカウントされます。
失敗2:暫定球の宣言を忘れる
OBの可能性があるのに、暫定球を宣言せず複数のボールを打つ。
後々「どのボールが本物か」で揉めます。
失敗3:OB後に「前進4打」を勝手に使う
「ローカルルール」に「前進4打」の記載がないのに、勝手に使うケース。
ローカルルール確認が必須です。
失敗4:スコアカード記入ミス
ホール数を間違えたり、合計を計算ミスしたり。
これは失格につながります。
失敗5:アテスト時にサインし忘れ
マーカーがサインしたけど、自分がサインし忘れ。
スコアが無効になります。
失敗6:グリーン上でボールをマークしない
ボールを持ち上げたけど、位置をマークしないまま違う場所に置く。
これは1罰打です。
失敗7:ペナルティエリアでドロップを間違える
黄杭と赤杭の選択肢を混同して、できない救済をしてしまう。
失敗8:同組の人のスコアを質問しない
マーカーのスコアが自分と違うのに、確認しないまま進める。
後で修正できません。
失敗9:ローカルルールを読まない
スコアカード裏のローカルルールをチェックしないまま、プレー。
「このコースでは禁止」という救済を使ってしまう可能性があります。
失敗10:メンタルでスコアを潰す
前半で悪いスコアが出て、メンタルが崩れてしまう。
月例は「結果ではなく経験」と割り切ることが大事。
14. よくある質問(FAQ)10問
15. まとめ——これだけ覚えれば月例は大丈夫
月例競技は「ルール理解」が全てです。
技術よりも「ルール・マナー」が重視される場所。
逆に言えば、ルールさえ理解していれば、初心者でも臆することなくプレーできます。
- OB = 1罰打 + 元の位置から打ち直し(暫定球の宣言は必須)
- ペナルティエリアは赤・黄で選択肢が異なる(ローカルルール確認)
- グリーン上での旗竿は刺したままでもOK(2019年改正)
- スコアカードは命(記入ミスは失格)
- アンプレアブルはどこでも使える救済(1罰打の万能ルール)
初めての月例は「恥をかく場所」ではなく、「ゴルフが上達する場所」。
ルール理解で、その経験値は10倍になります。
正直なことを言うと、月例ってメンバーによって雰囲気がまったく違うんよな。めちゃくちゃ厳しくルールの指摘をしてくる人もいれば、何も言わずスルーする人もいる。どっちが正しいかじゃなくて、そういうもんやと最初から思っておく方が気がラクやと思う。
結局、月例で強い人って「落ち着いて自分のプレーに集中してる人」なんよ。ミスしても次のショットに切り替えが早い。メンバーの目が気になって手が震えるようなメンタルのうちは、スコアはなかなか安定しない。全部、自分との戦いやと思う。
ただ、僕がずっとやってるのが「トーク1ネタを必ず持ち込む」こと。ゴルフ雑誌の話でも、最新クラブの話でも、天気の話でもええんよ。一緒に回るメンバーと笑顔で1〜2回話せるだけで、コース上の空気がぜんぜん変わる。緊張もほぐれるし、相手も打ちやすくなる。
ホームコースの空気を自分で作っていく——これもれっきとした月例の戦略やと思うんよね。ルールを覚えたら、次はそこを意識してみてほしい。