2026年のLPGA初メジャー、シェブロン選手権が4月23日(木)に開幕する(日本時間24日未明スタート)。今年からの新会場、テキサス州ヒューストンのメモリアルパーク・ゴルフコースは、女子メジャー開催にあわせて名設計家トム・ドークの監修でホール18番右手に新しい“池”を追加。この“わずかな改変”が、72ホールの勝負を左右する最大の焦点として注目されている。賞金総額800万ドル、パー72、7,020ヤード(女子メジャー最長級)。ネリー・コルダ、ジーノ・ティティクン、岩井ツインズ、マオ・サイゴ(前年女王)らが激突する4日間の見どころを整理する。
“新しい池”とは何か——18番グリーン手前の戦略的変更
メモリアルパーク・ゴルフコースは、2019年にハーフッシャル・ワーソップとの共同監修でトム・ドーク(米ゴルフ設計の巨匠)が大改修を行った。元々は1936年創設の歴史ある公営コース。2019〜2025年の7年間はPGAツアーの「ヒューストン・オープン」開催地として使われていた。
今年のLPGA招致にあたり、ドーク設計チームは次の3点を新たに改修した。
- 18番パー4(420ヤード:女子仕様)——グリーン手前右手に新しい池を追加。従来のPGAツアー仕様では池は存在せず、女子プレーヤー向けにドライバー+ショートアイアンの2打目を“要求”する戦略的配置に
- 3番パー3(190ヤード:女子仕様)——ティー位置を前に、ただしグリーン周りのバンカーを2つ追加。風の影響を受けやすい設計
- 12番パー5(513ヤード)——2打目で届く距離にしつつ、グリーン手前のフェアウェイに新設のウェイストバンカーを配置
ドーク氏はインタビューで「女子プレーヤーも250ヤードのドライブを打てる時代。単純にティーを前に出すだけでは本物のメジャーにならない。戦略的な決断を求めるゴルフコースこそ、メジャーにふさわしい」と語っている。
18番“新しい池”の攻略法
新設された池は幅約30ヤード、奥行き約15ヤード。グリーンの右手前サイドを完全にカバーしており、右のピンポジション(特に最終日)では、選手は次の選択を迫られる。
- A. 安全にグリーン左へ:ただし2パットのパーが基本、バーディー確率は下がる
- B. 池を超えて右ピンを直接攻める:成功すればバーディー、失敗すればダブルボギー以上
特に接戦の最終日、1打差以内の争いになった場合、この18番新池が“プレーオフ誘発装置”になる可能性が極めて高い。LPGAセッティング担当ディレクターは「今週のセットアップは、勇気と冷静さの両方を試す」とプレビュー会見で語った。
開催データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | シェブロン選手権(The Chevron Championship) |
| 日程 | 2026年4月23日〜26日 |
| 会場 | メモリアルパーク・ゴルフコース(テキサス州ヒューストン) |
| コース | パー72/約7,020ヤード(LPGA仕様) |
| 設計 | ジョン・バーン(原設計1936年)→トム・ドーク改修(2019年+2026年) |
| 賞金総額 | 800万ドル(約12.5億円、LPGAメジャー最高額級) |
| 優勝賞金 | 120万ドル(約1.88億円) |
| 前年覇者 | マオ・サイゴ(日本)——5人プレーオフ制す |
注目選手
1. ネリー・コルダ(米国・世界ランク1位)
ブックメーカー優勝オッズ5-1の本命。2026年シーズン開幕戦Hilton Grand Vacations Tournament of Championsを含む複数試合優勝、スコア平均68.27はツアー単独首位。
2. ジーノ・ティティクン(タイ・12-1)
初メジャー制覇を狙うティティクン。直近ホンダLPGAタイランドで地元優勝し、好調を維持。
3. ハンナ・グリーン(豪州・4連勝中)
JM Eagle LA選手権優勝含め、直近4試合で“連勝ストリーク”を継続。2026年LPGA最多勝選手として本命に浮上。
4. マオ・サイゴ(日本・ディフェンディングチャンピオン)
前年クラブ・アット・カールトン・ウッズで5人プレーオフを制した“勝ち方を知る”選手。会場が変わる中、連覇V2は歴代で極めて稀。
5. 岩井ツインズ(愛咲・遥希)・山下美夢有・畑岡奈紗
日本勢も4名がレギュラー出場。特に愛咲はJM Eagleで単独2位と爆発したばかりで、メジャー初V期待が膨らむ。
視聴ガイド(日本時間)
| ラウンド | 現地日時(CT) | 日本時間(JST) | 放送 |
|---|---|---|---|
| R1 | 4/23(木)7:00〜 | 4/23 22:00〜4/24早朝 | Golf Channel / Peacock |
| R2 | 4/24(金)7:00〜 | 4/24 22:00〜4/25早朝 | Golf Channel / Peacock |
| R3 | 4/25(土)13:00〜 | 4/26 04:00〜朝 | Golf Channel / NBC |
| R4 | 4/26(日)13:00〜 | 4/27 04:00〜朝 | Golf Channel / NBC |
まとめ——“決着はやはり18番”
会場が変わる初年度は毎年「未知のセッティング」が波乱の原因となる。ドーク監修による追加の池・新バンカー・グリーン改修——どれもが初日から選手に“未知のレコード”を迫るだろう。プレーオフの可能性、日本人選手の挑戦、そして18番最終ホールでの決定的な1打。2026年シーズンのLPGAを方向づける4日間が、今週明日から始まる。