オーストラリアのハンナ・グリーン(29)が、2026年シーズン既に4勝を飾り、今季初戦メジャーとなるシェブロン選手権(米国時間4月23〜26日/メモリアルパークGC)に乗り込む。JMイーグルLA選手権をプレーオフで制し通算3度目の勝利を達成。HSBC世界女子選手権(シンガポール)・豪州オープン・豪州WPGA選手権(いずれも3月)に続く好調を維持する。世界ランクは5位まで浮上し、2019年の全米女子プロゴルフ選手権以来となる7年ぶり2つ目のメジャー獲得を狙う。
プレーオフ延長1ホール、20フィート・バーディで3度目のLA制覇
現地時間4月19日、LAのウィルシャーCCで行われたJMイーグルLA選手権最終日。グリーンは74オーバー・スタートのビハインドから追い上げ、72ホール目の18番でバーディを奪い、大会連覇を狙うランビン・イノ(タイ)とタイスコアでプレーオフに突入。延長1ホール目、彼女は20フィート(約6m)のバーディパットを決め、通算3度目のLA制覇を成し遂げた。LPGAツアー通算8勝目。
「LAのコースは自分のゲームにフィットする。3度目の優勝は特別。フィル・ミケルソン(同会場4勝)のような“ホーム”の感覚がある」とグリーンは語った。
2026年世界ツアーの“支配者”——既に4勝
今季のグリーンは、LPGA・LETを横断的に席巻している。
| 週 | 大会 | 結果 | 所属ツアー |
|---|---|---|---|
| 3月上旬 | HSBC世界女子選手権(シンガポール) | 優勝 | LPGA |
| 3月中旬 | 豪州女子オープン | 優勝 | LET |
| 3月下旬 | 豪州WPGA選手権 | 優勝(3週連続V) | LET |
| 4月上旬 | T-Mobileマッチプレー(ラスベガス) | 予選落ち | LPGA |
| 4月19日 | JMイーグルLA選手権 | 優勝(今季4勝目) | LPGA |
ラスベガスでの予選落ちは“連勝記録”に終止符を打ったが、その翌週に4勝目を刻む強靭さこそ、2026年のグリーンを象徴する。
メモリアルパークGCデビュー大会——舞台は新設18番“ポンド”
2026年のシェブロン選手権は会場をヒューストン市営のメモリアルパークGCへ移転。パブリックコース初のメジャー開催であり、コース管理者は18番グリーン手前に“臨時ポンド(池)”を新設するなど、最終ホールのドラマ性を高める改修を実施した。賞金総額は800万ドル(約12.5億円)、優勝賞金は120万ドル(約1.9億円)。
メモリアルパークは2019年にトム・ドーク監修で大規模改修され、男子PGAツアー「ヒューストンオープン」を開催してきた名物パブリック。男女プロの舞台として初めて使用される今大会は、コース戦略の解読合戦になる見込みだ。
“グリーン包囲網”——ネリー・コルダ、ジーノ・ティティクルとの三つ巴
ハンナ・グリーンと並び優勝候補に挙がるのが、2024年覇者のネリー・コルダ(米国)。過去5年の出場で3回トップ3入りと相性は抜群で、ブックメーカーの優勝オッズでは5倍のトップ候補。もう一人、世界ランク1位のジーノ・ティティクル(タイ)はLPGA通算8勝を誇りながらメジャー未勝利——彼女にとっても“初のメジャータイトル”の大きなチャンスだ。
日本勢では昨年覇者の西郷真央(25・ヤマハ)がディフェンディングチャンピオンとして出場。他に岩井明愛・千怜の“岩井ツインズ”、山下美夢有、畑岡奈紗も参戦予定。昨年ディフェンディング・シェブロンが激闘のプレーオフ(5人プレーオフ=LPGAメジャー史上最多)となっただけに、2026年大会も予測不能な展開が期待される。
グリーンの勝利への鍵——「ドライバー精度」と「パット感覚」
2026年のグリーンを支えるのは、ドライバー飛距離260〜270ヤードというツアー平均並みの数字ながらフェアウェイキープ率70%超の“精密駆動”。LA選手権最終日には6番アイアンで17番175ヤードをピン5フィートに寄せるなど、距離感は抜群。パット面でも、プレーオフの20フィートを沈めたように、ラインを読み切る視覚的才能に定評がある。
「全英女子オープン2021以来、自分のゲームはブレずに積み上がっている。シェブロンは初優勝のチャンスだが、勢いを盲信せず1打ずつ積み上げる」とグリーン。7年ぶりのメジャータイトルなるか、女子ゴルフ界の注目が集まる。