PGA of Americaは日本時間4月25日(土)未明、2027年ライダーカップ米国代表キャプテンとしてジム・フューリック(55)を正式に指名したと発表した。開催地はアイルランド・リムリック州のアデアマナーGR、開催期間は2027年9月13日(月)〜19日(日)。本来最有力視されていたタイガー・ウッズが3月の事故と療養を理由に辞退した結果、過去9大会連続出場・2018年パリ大会のキャプテン経験を持つフューリックに白羽の矢が立った。米国は近代開催(1979年以降)でわずか4人目となる「キャプテン2度目」就任。アイルランドの聖地で、欧州にリベンジを挑む。

タイガー辞退から急転、フューリック白羽の矢

当初、2027年米国代表キャプテンの最有力候補はタイガー・ウッズだった。しかし、ウッズは2026年3月に発生した自動車事故と継続的な背中の負傷を受けて「現役からの一時休養」を表明。プレジデンツカップやライダーカップへの関与を当面控える方針を関係者に伝えた。これによりPGA of America Ryder Cup Committeeは候補を再検討し、過去のキャプテン経験者から白羽の矢が立ったのがフューリックだった。

選考過程に詳しい関係者3名によれば、「タイガーが辞退した時点でフューリックの就任はほぼ確実視されていた」と報じられている(AP通信/4月24日)。フューリックは2018年パリ大会(ル・ゴルフ・ナショナル)でも米国を率いた経験があり、欧州アウェーでの戦いを知る数少ない現役キャプテン経験者であることが決め手となった。

フューリック本人のコメント

フューリックはPGA of Americaを通じて以下の声明を発表。「ライダーカップ米国代表のキャプテンを2度目として務める機会を頂けたことは、計り知れない名誉です。PGA of America Ryder Cup Committeeの皆様に深く感謝しています」と述べ、続けて「アデアマナーは特別な場所であり、選手たちと共に最高のチームを作り上げ、米国に勝利を持ち帰るために全力を尽くす」と意気込みを語った。

PGA of America副会長のネイサン・チャーンズ氏も「ジム・フューリックは過去30年近く、米国代表のロッカールームで影響力ある存在でした。信頼され、広く尊敬される指導者であり、彼が持つライダーカップの豊富な経験は間違いなく我々のチームを強くする」とコメントしている。

2018パリ大会のリベンジ——前回敗戦からの再挑戦

フューリックの初采配となった2018年パリ大会(ル・ゴルフ・ナショナル)は、欧州が17.5対10.5で米国を圧倒。米国にとって近年最大級のアウェー敗戦の1つとして記憶に残る大会だった。2027年アデアマナーは再び欧州ホームでの開催であり、フューリックにとっては7年越しのリベンジマッチでもある。

ライダーカップ近代史で「2度キャプテンを務めた米国人」は1979年以降、わずか4人目。歴史的にも稀な再登板となる。直近2025年ベスページ・ブラック大会ではキーガン・ブラッドリー率いる米国が欧州を破って奪還しており、連覇への期待もフューリックの肩にかかる。

ジム・フューリック ライダーカップキャプテン 米国代表 2027 アデアマナー 就任会見
2027ライダーカップ米国代表キャプテンに就任したジム・フューリック(写真:Sky Sports)

フューリックのライダーカップ実績

項目 内容
選手としての出場 9大会連続(1997, 1999, 2002, 2004, 2006, 2008, 2010, 2012, 2014)
キャプテン経験 2018年パリ大会(結果:欧州17.5-10.5米国)
主な実績 2003年全米オープン優勝、PGAツアー通算17勝
FedExカップ獲得 2010年
年齢(2027年大会時) 57歳

欧州キャプテンはルーク・ドナルド続投が確実

欧州チームはすでにルーク・ドナルドのキャプテン3度目の続投を発表済み。2023年ローマ大会・2025年ベスページ大会と2大会連続でチームを率い、ローマでは欧州勝利、ベスページでは惜敗を経験している。米国フューリック vs 欧州ドナルドの構図は、奇しくも2018年パリ大会(フューリック vs トーマス・ビョーン)以来となる「両キャプテン経験者の対決」となる。

2027大会の見どころ

  • 開催地アデアマナーGR(アイルランド・リムリック州):100周年記念大会の聖地
  • 欧州にとってはホーム奪還の絶対的チャンス
  • 米国は連覇がかかる重要な一戦
  • フューリックは2018年敗戦のリベンジに懸ける
  • 選手選考は2027年8月の世界ランキング・ポイント制で確定予定
  • 注目選手:スコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ、ザンダー・ジャスティン・トーマス、コリン・モリカワ、ブライソン・デシャンボー、ジョーダン・スピース、トニー・フィナウなど

日本のゴルフファンへの影響

日本では地上波・BS放送は未定だが、U-NEXTがライダーカップ独占配信権を保有しており、2027年大会も配信が予想される。また、松山英樹がプレジデンツカップ国際チームに選出される一方、キム・シウーや欧州系日本人選手の動向にも注目が集まる。日本人ファンによる現地観戦希望者は2026年6月3日のグローバル・バロット(チケット抽選)で応募できる。

まとめ

タイガー・ウッズの辞退という想定外の展開を経て、ジム・フューリックが2027ライダーカップ米国代表キャプテンに正式就任。100周年大会の聖地アデアマナーで、過去のパリ敗戦リベンジと連覇という二重のミッションに挑む。欧州ドナルド vs 米国フューリックのキャプテン経験者対決は、すでに開催1年5か月前から熱を帯び始めている。世界中のゴルフファンが、9月のアイルランドに視線を注いでいる。