4月23日(木)現地時間に開幕するズーリッヒクラシック・オブ・ニューオーリンズ2026(TPCルイジアナ/パー72・7,425ヤード)で、昨年キャリア初のPGAツアー勝利を同時に掴んだベン・グリフィン(30・米国)とアンドリュー・ノバック(30・米国)のペアが、大会史上初となる“連覇”に挑む。2017年に2人1組フォーマットへ移行して以来、連覇を達成したチームはゼロ。しかも“優勝候補3番手”(FanDuelオッズ+1500)という絶妙な立ち位置が、むしろ彼らに追い風となりそうだ。

前年のブレイクスルー——2人同時にPGAツアー初勝利

2025年4月、グリフィン&ノバックのペアはTPCルイジアナで通算25アンダーを記録し、プレーオフ2ホール目でニック・エチャバリア&マッケンジー・ヒューズ組を下し優勝。これが2人にとって共にPGAツアー初勝利となった。当時、ノバックは世界ランク200位台、グリフィンも100位前後の“アンダードッグ”だったが、フォアサム形式でのノバックの堅実なティーショットと、グリフィンのショートゲームが完璧にかみ合った。

優勝後の1年間でグリフィンは5月のPGA選手権でT8、7月の全英オープンでT23と好成績を残し、世界ランクは49位まで上昇。ノバックも今年2月のジェネシス招待でT4入り、世界ランクを116位から64位まで伸ばしている。ズーリッヒクラシック優勝をきっかけに、2人のキャリアは大きく動き出した。

TPCルイジアナで行われるズーリッヒクラシック2026の会場
ズーリッヒクラシック2026の舞台・TPCルイジアナ(写真:WGNO)

“連覇ゼロ”——8年間破られなかったジンクス

ズーリッヒクラシックが現行の“2人1組ストロークプレー”フォーマット(フォーボール+フォアサム交互)を採用したのは2017年。以来9シーズン(2020年コロナで中止)、連覇を達成したチームは誕生していない。

挑戦の難しさは数字にも現れている。フォーマット導入後、前年王者の“連覇挑戦組”の平均順位はT18。ディフェンディングチャンピオンとしてプレッシャーを背負いながら、2人のプロが4日間息を合わせ続けることの難しさを物語る。

ズーリッヒクラシック 歴代チャンピオン(フォーマット導入後)

優勝チーム スコア
2017 J.スピース&R.パーマー -27
2018 B.ホーシェル&S.ピアシー -22
2019 R.マキロイ&G.マクダウェル -24
2021 C.チャンプ&C.ラム -26
2022 P.カントレー&X.シャウフェレ -29
2023 N.ハードウィッグ&N.ヘリグソン -30
2024 R.マキロイ&S.ローリー -25(プレーオフ)
2025 B.グリフィン&A.ノバック -25(プレーオフ)

“信頼”こそ最大の武器——ジュニア時代からの付き合い

2人は実は北カロライナ州出身の幼馴染で、ジュニア時代から幾度となくチームを組んできた。ノバックは「ベンとのラウンドは、お互いが何を考えているか言葉にしなくても分かる。フォアサムでは、それがそのまま強みになる」と本紙のインタビューに応じていた。

前年の優勝後、グリフィンは「来年も絶対に一緒にエントリーする」と即座に発言。ズーリッヒクラシックの“連覇”という達成困難な壁に、最も信頼関係の深いペアが挑む構図が完成した。

優勝候補はフィッツパトリック兄弟&ローリー&ケプカ——グリフィン&ノバックはオッズ3番手

FanDuelのオッズでは、フィッツパトリック兄弟が+1100でトップ、シェーン・ローリー&ブルックス・ケプカ組が+1400で2番手、グリフィン&ノバック組が+1500でこれに続く構図。優勝候補扱いを受けつつも“本命”扱いされない絶妙なポジションは、逆に彼らの強みとも言える。

日本人出場予定なし——全選手が英・米・欧州勢

今年のズーリッヒクラシックは日本人選手の出場はない。松山英樹は連戦疲労と家族時間を優先し欠場。小平智、星野陸也も米ツアーの他大会に出場する。日本から観戦するファンにとっては、英国ブラザーズ(フィッツパトリック)やアイリッシュ&アメリカン(ローリー&ケプカ)など“ネームバリュー”に注目が集まるが、このグリフィン&ノバック組のような“キャリアを賭けた防衛戦”こそ、ズーリッヒクラシックの隠れた見どころだ。

日程と配信情報

ズーリッヒクラシック2026は4月23日(木)〜26日(日)、TPCルイジアナ(ニューオーリンズ郊外アバンデール)にて開催。賞金総額908万ドル(約13.6億円)、優勝チームには各選手127万ドルが与えられる。日本国内ではゴルフネットワーク+とABEMAで日本時間4月24日(金)朝2時05分からライブ配信予定。