米CBSスポーツが4月22日(日本時間23日)付で報じたところによると、先週のRBCヘリテージでスコッティ・シェフラーをプレーオフで下して今季3勝目を挙げた英国のマット・フィッツパトリック(31)が、世界ランキング(OWGR)を7位から3位へと4階段上げ、自己最高位を更新した。3位浮上はキャリア初。シェフラー(1位)、マキロイ(2位)という“2強”に次ぐ位置につけ、残りのシーズンで2026年PGAチャンピオンシップ、全米オープン、全英オープンを見据える。

“複利的成長”がキャリア最高位を生んだ

CBSスポーツは「フィッツパトリックの3位浮上は、ゴルフにおける“複利的改善(compound improvement)”の破壊力を示す好例だ」と評している。毎シーズン“ほんの数打”だけスタッツを磨き上げてきた結果、プロ入りから10年を経て、世界の頂点集団に肩を並べた——という筋書きだ。

実際、フィッツパトリックは2022年全米オープン制覇、2023年RBCヘリテージ制覇、2024年バルスパー選手権制覇と、毎年1勝ペースを維持しつつ、昨シーズンは1勝に届かなかったものの平均パッティング指標(SG: Putting)を2024年の+0.35から2026年は+0.68へと大幅改善している。

RBCヘリテージ2026——シェフラー撃破の決定打

ハーバータウン・ゴルフリンクスで開催された4月16〜19日のRBCヘリテージで、フィッツパトリックは通算18アンダーでホールアウト。プレーオフでシェフラーを迎え撃ち、1ホール目でバーディを沈めてツアー通算4勝目を挙げた。これは2023年大会以来、自身2度目のRBCヘリテージ制覇である。

特筆すべきは、マスターズ2026でも7位タイ入りした直後の快挙であることだ。オーガスタ直後の大会で結果を出すのは極めて難しいとされるが、フィッツパトリックは連戦の疲労を凌駕する集中力で、世界ランク1位のシェフラーを撃破した。

RBCヘリテージ2026トロフィーとマット・フィッツパトリック
RBCヘリテージ2026を制したフィッツパトリック(写真:Golf Monthly)

OWGR最新トップ10(2026年4月21日付)

最新の世界ランキング上位10位は以下の通り(CBSスポーツ/OWGR公式より)。

順位 選手 国・地域 前週比
1位 スコッティ・シェフラー 米国
2位 ロリー・マキロイ 北アイルランド
3位 マット・フィッツパトリック イングランド ▲4(7→3)
4位 ザンダー・シャウフェレ 米国 ▼1
5位 コリン・モリカワ 米国
6位 ルドビグ・オーバーグ スウェーデン ▼1
7位 松山英樹 日本 ▼1
8位 ジャスティン・トーマス 米国
9位 トミー・フリートウッド イングランド
10位 キャメロン・ヤング 米国 ▲3

松山英樹は7位にわずかに後退——PGA選手権で巻き返しへ

日本人選手では、松山英樹が前週の6位から7位へと1つ順位を下げた。マスターズ17位タイで踏ん張ったものの、上位陣の勝利が続き相対的にポジションを落とした格好。松山は2026年シーズンから続くSGアプローチの安定性を武器に、5月のPGAチャンピオンシップ(アロニミンクGC)での巻き返しを誓う。

なお、フィッツパトリックの3位浮上により、英国勢は2位マキロイ(北アイルランド)と合わせてトップ3に2名が並ぶ“欧州勢の充実期”を迎えている。9月のライダーカップ2026(ベスページ・ブラック)に向けたドニー・ケプカ欧州キャプテンの編成にも好影響を与えそうだ。

今後の展望——チューリッヒは兄弟参戦、狙うは全米プロ

フィッツパトリックは4月23〜26日のチューリッヒクラシック・ニューオーリンズに、弟アレックス・フィッツパトリックと“兄弟チーム”で参戦予定。ブックメーカーでは優勝候補筆頭と目されている。

続く5月のPGAチャンピオンシップでは、2022年全米オープン制覇以来のメジャー2勝目が大きなテーマとなる。「小さなことの積み重ね」を信条とするフィッツパトリックの次の一手に、世界が注目する。