PGAツアー2チーム戦「チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオーリンズ2026」(米ルイジアナ州/TPCルイジアナ/パー72/7,425Y)は日本時間4/27、最終ラウンドが終了。マット&アレックス・フィッツパトリック兄弟(イングランド)72番(18番パー5)でバーディを奪う劇的フィニッシュで優勝を飾った。チームで賞金274万5,500ドル(約4億2,000万円/1人137万2,750ドル)を獲得。アレックスはPGAツアー初優勝と同時に、長らく目指してきたPGAツアー・フルカード+残る2026年シグニチャー・イベントへの全出場権を手にした。マットにとっては過去4戦で3勝目という驚異的な好調をさらに加速させる勝利となった。

72番のドラマ:バンカー脱出から「14インチ」の勝利

2位チームに1打差まで詰め寄られた最終18番(パー5)、フィッツパトリック兄弟は「バーディなしには優勝できない」ぎりぎりの状況に追い込まれた。第2打を担当したアレックスはグリーンサイドのバンカーへ。続く第3打のバンカーショットを担当したマットが見せたのは、ピンまでわずか14インチ(約36cm)に止める神業のリカバリー。最後のタップインをアレックスが決め、兄弟は固く抱擁した。

ゴルフ選手 バンカーショット PGAツアー 18番 優勝 イメージ
マットのバンカーショット→アレックスのタップインで決着(写真:イメージ)

チームスコア&優勝までの道のり

R形式スコア備考
R14ボール62(-10)初日から好スタート
R2フォアサム65(-7)マットが18番でチップイン・イーグル
R34ボール57(-15)大会記録+54Hツアー記録-30
R4フォアサム72番バーディで決着

アレックスにとっての意味:ツアーカード獲得という人生の転機

アレックス・フィッツパトリック(26歳)はこれまでDPワールドツアーを主戦場とし、PGAツアーには兄マットの推薦などでスポット参戦するに留まっていた。今回の優勝により、2027年シーズン終了までのフルカードを獲得。残る2026年シグニチャー・イベント全戦への出場権も付与され、5月のPGAチャンピオンシップやUSオープンなどメジャーへの足掛かりとなる。本人は試合後「兄から最高のキャリアプレゼントをもらった」と涙ぐんだ。

マットの好調:過去4戦3勝の驚異

2022年USオープン王者のマット・フィッツパトリック(31歳)は、今シーズン過去4戦で3勝という凄まじい結果を残している。OWGRポイント獲得は推定+25ポイントに達し、世界ランキングは10位以内へ浮上の可能性。5月のPGAチャンピオンシップでも有力優勝候補に挙げられる。「弟と一緒にトロフィーを掲げる、これ以上の幸せはない」と兄として誇らしげに語った。

賞金内訳と特典

  • チーム賞金:2,745,500ドル(約4億2,000万円)
  • 1人あたり:1,372,750ドル(約2億1,000万円)
  • FedExカップポイント:各500ポイント
  • アレックス:PGAツアー2027年フルカード(2年延長)+2026年シグニチャー・イベント全戦出場権
  • マット:過去4戦3勝目/OWGR大幅上昇

大会概要と歴代優勝チーム

  • 会場:TPCルイジアナ(米ルイジアナ州・アボンデール)
  • 会期:2026年4月23〜26日(現地時間)
  • 賞金総額:950万ドル
  • 形式:2チーム戦(4ボール/フォアサム交互)
  • 過去5年の優勝チーム:2025 ホロウェイ/ルッセン、2024 ロウリー/マキロイ、2023 ホヴランド/チャールズ、2022 アバージ/クーパー(混成)、2021 グルメット/ケスバ

次戦:5月メジャーシーズンへ

PGAツアーは次週、ドラル復帰の「キャデラック・チャンピオンシップ」(4/30〜5/3、トランプ・ナショナル・ドラル/ブルーモンスター)へ。マット・フィッツパトリックは今大会の疲労を考慮し欠場を表明済みで、5月のPGAチャンピオンシップ(5/14〜17、アロニミンクGC)に照準を合わせる。アレックスは新たに獲得したシグニチャー・イベント出場権を活かし、ドラルにも参戦する可能性が高い。

まとめ:ツアー史上最も心温まる優勝シーン

72番バンカー脱出からの14インチ→タップインV、「兄が弟のキャリアを変えた」と称された一打。マット&アレックス・フィッツパトリック兄弟の優勝は、PGAツアー史上最も心温まるフィニッシュとして2026年最良のストーリーに数えられるだろう。アレックスPGAツアーカード獲得シグニチャー・イベント出場権は、今後の世界ゴルフ勢力図にも少なからぬ影響を与える。次戦キャデラック・チャンピオンシップでのアレックス・フィッツパトリックの初登場に注目が集まる。