PGAツアーのシグネチャーイベント「キャデラック選手権2026」が4月30日(木)、米フロリダ州マイアミのトランプ・ナショナル・ドラールで開幕した。賞金総額2000万ドル(約30億円)を争う大一番に、松山英樹(世界14位)と比嘉一貴が日本人として出場する。コースは2016年以来10年ぶりにPGAツアー戦が戻ってきた難コース「ブルーモンスター」(パー72、7,739ヤード)だ。

10年のブランクを経て蘇る「ブルーモンスター」

トランプ・ナショナル・ドラールのブルーモンスターコースは、1962年に誕生して以来、長きにわたりPGAツアーの舞台として親しまれてきた。かつてはWGCワールドゴルフ選手権の開催コースとして知られていたが、2016年を最後にPGAツアーは離れていた。約10年のブランクを経て2026年、コースは7,739ヤード・パー72として生まれ変わり、シグネチャーイベントの舞台に返り咲いた。

フロリダ南部特有の強い風と湿気、そして手強いラフが選手の技術と精神力を試す。長打力と正確なアイアンショットの両立が求められるセッティングで、パワーヒッターと精密な技巧派の双方に出番がある戦場だ。

トランプ・ナショナル・ドラール ブルーモンスターコース キャデラック選手権2026会場
トランプ・ナショナル・ドラール ブルーモンスターコース(Photo: Sky Sports)

2000万ドルの重み——シグネチャーイベントとしての位置づけ

今大会はPGAツアーが設けた「シグネチャーイベント」の一つであり、通常の試合より高い水準の賞金と出場資格が設定されている。優勝者には360万ドル(約5.4億円)と700フェデックスカップポイントが贈られる。マスターズ直後の日程でロリー・マキロイ、ザンダー・シャウフェレ、ルドビッグ・オーベルグらは欠場を選んだが、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーを筆頭にトッププレーヤーが集結している。

大会概要
大会名:Cadillac Championship 2026(シグネチャーイベント)
会場:Trump National Doral — Blue Monster Course(フロリダ州マイアミ)
期間:2026年4月30日〜5月3日(日本時間:5月1日〜4日)
コース:パー72 / 7,739ヤード
賞金総額:2,000万ドル / 優勝:360万ドル
FedExCupポイント:700pt(優勝)

松山英樹——ゴットルーパーと午後組でスタート

松山英樹は今大会に世界ランキング14位で出場。今季はマスターズで17位タイ(通算2アンダー)、ヴァレロ・テキサスオープンでも9アンダー・21位タイと安定した成績を残しており、今後のPGA選手権(5月14〜17日・アロニミンクGC)に向けた弾みをつけたい一戦だ。

第1ラウンドは現地時間午後2時05分(日本時間5月1日午前3時05分)のスタートで、クリス・ゴットルーパーと同組でラウンドする。ゴットルーパーは飛距離と安定感を兼ね備えた若手で、ブルーモンスターの長距離設定にフィットすると見られており、松山にとっても刺激的な組み合わせとなりそうだ。

比嘉一貴——早朝組でデニー・マッカーシーと対戦

もう一人の日本人選手、比嘉一貴は現地時間午前9時30分(日本時間4月30日午後10時30分)スタートと早朝組に組み込まれた。デニー・マッカーシーと同組でラウンドする。比嘉はこれまでPGAツアーでトップ選手との対戦経験を積んでおり、ブルーモンスターの重圧の下でどれだけゲームをコントロールできるかが見どころだ。

最注目ペアリング——シェフラーとキャメロン・ヤングが同組に

今大会最大の目玉ペアリングは世界ランキング1位・スコッティ・シェフラーと世界3位・キャメロン・ヤングが同組に揃ったこと(現地時間午前10時50分スタート)。ヤングは3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」を制した勢いそのままにドラールに乗り込んでいる。Golf Digestはヤングのゲームスタイルについて「ブルーモンスターのような戦いには最適だ」と評しており、シェフラー対ヤングの同組対決は今大会の最大の見どころとなる。

スコッティ・シェフラー キャデラック選手権2026 世界ランキング1位 ブルーモンスター ドラール
スコッティ・シェフラー — キャデラック選手権2026(Photo: Golf.com)

第1ラウンド 主要組み合わせ一覧

現地時間(ET) 日本時間(JST) 組み合わせ
9:30 AM 4/30 22:30 比嘉一貴 / D. マッカーシー
10:50 AM 5/1 00:50 S. シェフラー / キャメロン・ヤング
11:00 AM 5/1 01:00 ジャスティン・ローズ / アダム・スコット
2:05 PM 5/1 03:05 松山英樹 / クリス・ゴットルーパー
2:15 PM 5/1 03:15 T. フリートウッド / V. ホブランド
2:25 PM 5/1 03:25 C. モリカワ / R. ファウラー

主要欠場者と台風の目

マスターズ連覇を達成したロリー・マキロイは休養のため欠場。ザンダー・シャウフェレ、ルドビッグ・オーベルグも名前が見当たらない。一方でジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマス、ブライアン・ハーマン、コリン・モリカワら実力者が顔を揃えており、スター不在を感じさせない豪華フィールドが形成された。

ダークホースとして注目を集めるのはジョーダン・スピース。4年以上勝利から遠ざかっているが、今大会での復活を狙っており、ブルーモンスターの難コースは技巧派スピースの持ち味が出やすいセッティングだ。

今後の見どころ

第1ラウンドの結果は日本時間5月1日の明け方から明らかになっていく。松山英樹がシェフラーやヤングらトップ選手と肩を並べるスコアを出せるか、そして比嘉一貴がPGAツアーの舞台でどこまで戦えるか——二人の日本人の健闘が日本のゴルフファンにとって最大の関心事となる。PGA選手権(5月14〜17日・アロニミンクGC)まであと2週間、2000万ドルの舞台がメジャー前最後の大きなステージとなる。