18歳のブレイズ・ブラウンが、スポンサー推薦でONEflightマートルビーチ・クラシック(5月7〜10日、ダンズGC)に出場する。PGAツアー史上最年少の「60」を記録した天才は、自身のプロキャリアが始まった聖地で今季初タイトルを狙う。
ゴルフ界が注目する「ブレイズ」とは何者か
ブレイズ・ブラウン——この名前が世界のゴルフ界を駆け巡ったのは、2026年1月のザ・アメリカン・エクスプレスのことだ。ネバダ州ラキンタで行われた第2ラウンド、当時まだ18歳だったブラウンはボギーなしの12アンダー「60」を記録。PGAツアー史上最年少での60以下のスコアという歴史的偉業を達成した。
さらに驚かされたのはその後だ。36ホールを終えた時点で、ブラウンはなんと世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーと首位タイに並んでいた。2ラウンドを終えてシェフラーと同じリーダーボードに名を刻んだのは、当時の世界ランク1位と互角に渡り合えることを証明するのに十分すぎる事実だった。
マートルビーチはブラウンのキャリアの原点
ブラウンにとって、マートルビーチ・クラシックは単なる試合ではない。2024年大会が彼のPGAツアーデビュー戦だったのだ。16歳のアマチュアとして出場し、見事カットを通過。その後プロ転向を宣言し、名実ともにゴルフ界の「次世代スター」として歩み始めた。
さらに、その2024年マートルビーチで獲得したプライベートジェットの利用券が、半年後の2026年アメリカン・エクスプレス出場の鍵にもなった。コーンフェリーツアーのバハマ大会を終えたブラウンは、このジェット便でカリフォルニアへと飛び、わずか48時間後に歴史的な60を打ち込んだ。縁起の良い場所であることは間違いない。
アスリート一家に育つ天才の素顔
テネシー州ナッシュビル出身のブラウンは、2007年5月21日生まれの18歳。母親のロンダ(旧姓:ブレイズ)ブラウンは、バンダービルト大学のバスケットボール選手として1993年に同校を唯一のファイナルフォーに導き、1998年WNBA拡張ドラフトの全体1位指名を受けた元スポーツ選手だ。現在も高校バスケのコーチとして5度の州優勝を達成している名将である。
そのアスリート遺伝子を受け継いだブレイズは、16歳のときに全米アマチュアのストロークプレー予選で最年少メダリスト記録を更新。100年以上守られてきたボビー・ジョーンズ(18歳時に達成、1920年)の記録を塗り替えた。
⭐ ブレイズ・ブラウン 2026年シーズン成績ハイライト
プエルトリコ・オープン:単独3位 / アメリカン・エクスプレスR2:60(PGAツアー最年少記録)/ 36H終了後シェフラーと首位タイ / PGAツアー5戦で4度トップ40入り / コーンフェリーツアーで2位・3位各1回
マートルビーチ・クラシック2026——大会の見どころ
ONEflightマートルビーチ・クラシックは5月7〜10日、サウスカロライナ州マートルビーチのダンズ・ゴルフ&ビーチ・クラブ(パー71、7,347ヤード)で開催される。総賞金400万ドルで、優勝者には300FedExCupポイント、2028年シーズンまでのPGAツアー出場権、そしてまだ出場資格を持たない場合は全米プロゴルフ選手権(5月14〜17日、アロニミンクGC)への出場枠が与えられる。
今週はトラスト選手権(クォールホロー)と並行して行われる対抗戦形式。ブルックス・コープカ(5メジャー優勝)やラスムス・ホイゴード、マルコ・ペンジェらが出場し、層の厚い120人フィールドとなっている。
2027年のツアーカードをかけた一戦
今シーズン好成績を重ねているブラウンだが、2027年のフルPGAツアーカード獲得には今季トップ20フィニッシュが必要な状況だ。「みんな自分のペースで進んでいる。僕も自分のレースを走っている」とブラウン。焦りよりも自信がにじむコメントは、18歳の若さとは思えない落ち着きを感じさせる。
今大会は2年前にプロキャリアが始まった特別な場所での戦いだ。歴史を書き替えてきた18歳がマートルビーチのフェアウェイでどんなゴルフを見せるか、世界が注目する4日間が始まろうとしている。